5年後に美しくなる庭。
庭は、完成した日がいちばん美しいとは限りません。木が育ち、素材がなじんだころに、景色になる庭があります。そのために、つくるときに空けておくものについて。

完成した日の庭は、まだ途中です。
木は細く、葉は少なく、土が見えています。少し寂しく見えるかもしれません。
けれど、それでいいと考えています。庭は、そこから育つものだからです。
完成の日に合わせると、起きること
完成した日にいちばん美しく見せようとすると、木を詰めて植えることになります。葉が重なり、土が隠れ、写真にはよく写ります。
数年たつと、木はそれぞれ大きくなります。枝がぶつかり、風が通らなくなり、どれかを抜くことになります。
育ったあとの大きさで、植える
5年後の姿から逆算して、間を空けて植えます。はじめは、空いて見えます。
その空きは、足りないのではありません。木が育つために、残してある場所です。
年をとって、よくなるもの
木だけではありません。石は、雨に打たれて色が落ち着きます。木の板は、日に焼けて色が変わっていきます。
新しいときがいちばんきれいな素材と、時間がたってなじんでいく素材があります。庭に向いているのは、後のほうです。
いまの庭を眺めて、5年前よりよくなったものを、一つ探してみてください。それが、その庭の育て方を教えてくれます。